中米料理ではかなりの人気を誇るのに、日本での知名度が低い料理にオルチャータがある。オルチャータとは、キハマスゲの地下茎のエキス、あるいは米や果実などを使い、砂糖や香辛料で味を調えた飲料のことである。ちなみにキハマスゲとは日本にも生えてる帰化雑草である。中米には地下茎の太い種が存在しているが、日本には細い亜種しか存在せず、食用には向かないと言われている。画像などを検索して見るに、普通に雑草である。確かに食べられそうにない。
中米料理の起源の大半は、大航海時代の欧州からの輸入品である。もちろんオルチャータの起源も欧州が発端になっている。元々、この飲料の原料は大麦だった。その名前も、大麦を意味するラテン語のホルデウムが由来である。欧州各国で独自に発展したオルチャータは、各地で原料や香辛料などがアレンジされて独自の風味や味わいを作り上げて行き、スペインではキハマスゲを原料としたオルチャータ・デ・チュファ(チュファとは地下茎の意)が作られた。ちなみに現存しているオルチャータの中で、大麦を原料としているオルチャータは残っていない。残念。
欧州スペインでオルチャータと呼ばれるものは、チュファが一般的になるのだが、中米ではチュファ自体がそう多く採れるものではなく、中米料理におけるオルチャータとは、米や種実類を主原料にして、それらを水に浸けた後挽いて乳液状に加工、その後、バニラやシナモンなどで香り付けをした、ミルクセーキによく似た飲料が一般的になっている。牛乳やアーモンドの粉を混ぜるなど、様々なアレンジが施され、中米料理の代表的な飲料となっている。現在は粉末タイプなどの家庭用なども販売されている。